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『おばちゃんパワー炸裂』～愛媛・松山～

【豊田食堂】

松山での仕事２日目、コラムタイトルにぴったりの大衆食堂に出会った。昼11時、朝昼兼用で昼食を食べる事にしたわたくしは松山市内東消防署前のフジ（地元松山の大手スーパー）本町店の裏にある、豊田食堂を訪ねた。

店内は、タクシーの運転手や会社員の人で賑わっていた。こういうお店の場合、注文の仕方やおかずの選び方がお店によって異なり、一見客は、ちょっと焦ってしまうところ。冷静を装っていたわたくしが他のお客の様子を見ながら注文をしようとした瞬間

店のおばちゃん「はい、○○さんご飯茶碗ね！」「今日はお汁は？」客Ａ「今日はお汁やめとくわ」（なんだぁ！この店はお客の名前まで知っとんかい）

わたくしは、はっきり自分は素人（しろうと）なんですと名乗ろうとしていると

おばちゃんが「おにいちゃんご飯は？」わたくし「ハイ　ご飯、中（ちゅう）でお願いします、あ、それとお汁も」

少しホッとして厨房が見えるカウンター席に座る。中では、おばちゃん５人がテキパキと自分達の持ち場で動いている。

冷静さを取り戻したわたくしは、入り口付近にあるショーケースでおかず選び。おかず選びは、実に楽しい。さっきまで焦りまくっていたのがうそのようにあれも食べたい、これも食べたいと目移りする始末。結局、鯖（さば）の塩焼き、ほうれん草のおしたし、鰆（さわら）のてっぱいマカロニサラダと四皿も選んでしまう。

ご飯（中）は、予想以上に量が多く感じた。
大半の人が「茶碗」と呼んでいたサイズ（小のことらしい）で普通の人は十分だろう。
あっさりしたタイプのご飯は、少し柔らかめに炊き上げておりおかずとの相性もぴったり。
いい調子で三分の二ほど食べ終えたところでカウンターの上に大きい鍋が出現。
そこには、出来たての鯖（さば）味噌煮！（なんでもっとはよう出してくれんのや）

小さい時から三角食べ（ご飯とおかずを均等に食べていく食べ方）のお手本のような食べ方と誉められていたわたくしは、この鯖（さば）味噌煮を食べるには残っているご飯の量ではバランスが悪いということにすぐに気がついた。

そのあと「茶碗」サイズのご飯をおかわりし、もちろん鯖（さば）味噌煮も追加したことは言うまでもなく最後支払時に、となりの席のおっちゃんに

「ここで１，０００円以上食べるやつは、あんまりおらんで」と言われ、それを誉め言葉と受け取って帰るわたくしであった。

食堂メモ

本来駐車場の無いこの店は、スーパーフジの駐車場がうまい具合に駐車場替わりになっている。うまく活用されたし。（フジの方に怒られるかも？）とにかくおばちゃんが元気で店に活気がある。行くだけで元気になる感じ。